小児矯正はいつから始める?
はじめに
お子様の歯並びが心配、という親御さまが増えています。しかし、いつから矯正治療を始めたらいいのかわからないですよね。
小児矯正(歯列矯正)の適切な開始時期は、個々の子供の歯の状態や成長の段階によって異なります。
一般的には、歯科医や歯科矯正専門医が子供の歯の成長や発達を評価し、適切な時期を決定します。
子供の歯が永久歯に生え変わり始める5歳から6歳頃に初回の歯科検診をお勧めしています。しかし、状況によってはそれよりも早い時期から治療が必要な場合もあります。例えば、かみ合わせが反対の場合や、乳歯列の段階から歯並びが悪い場合などです。
したがって、早い段階から子供の歯科検診を受けることが重要であり、歯科医による専門的な評価を通じて、適切な治療の開始時期が決定されます。家族の歯並びに関する遺伝的な要素や、子供の口腔衛生状態なども考慮されます。
小児矯正を始めるタイミング
何歳ころに相談したらよいか
「子どもの歯科矯正は何歳からはじめるべきか」
ひとつの目安としては「小学校1年生」ごろからスタートするのがおすすめです。
中学校に入学すると勉強や部活動が忙しくなり、来院も難しくなってしまいます。
ですから、上顎の成長期である幼稚園年長か小学校低学年から始めて、小学生のうちに矯正治療を終了できるのが理想です。
歯並びが気になる前の幼児の段階から、歯科検診を半年に1度通院し、タイミングを見計らうとよいかもしれません。
口まわりの悪習壁がある場合
〇口呼吸
〇指しゃぶり
〇舌をはさむ
〇頬杖をつく
〇爪を噛む
これらの癖がある場合は歯列に影響が出ることが多いため、小学校に上がる前に受診することをおすすめします
早めに受診し、悪習癖を事前に防ぐことで歯並びの悪化を防ぐことにも繋がります。
小児矯正治療の流れ
初診から矯正治療のスタートまで
1⃣口腔内の診査をします
まず、気になるところの問診をさせていただき、口腔内の診査をします。
虫歯や歯肉炎、かみ合わせの状態などを詳しく確認します。
虫歯や歯肉炎がある場合には矯正治療を始める前に治療を行う場合があります。
2⃣矯正に向けての検査をします
レントゲン撮影・模型・口腔内写真・顔貌、全身写真など必要な検査をしていきます。
また、舌の状態を確認するために動画撮影なども行います。
3⃣カウンセリング
検査結果をお伝えし、治療期間や費用をお伝えします。
保険適用について
小児矯正の治療は基本的に自由診療に分類され、健康保険の適用外となります。
そのため、全額自己負担となるケースがほとんどです。
まとめ
子どもの矯正は見た目だけをきれいにするだけではなく、お顔の骨格やかみ合わせ、姿勢や筋力などを総合的にみて、バランスがとれるようにしていくことが一番大切です。成長期にその年齢に見合った状態に導いてあげることで、後戻りすることなく一生ものの歯並びを維持することができます。
したがって早く始めればいいというわけではなく、早い段階から歯科を受診して問題に気が付くことで、最適なタイミングで治療を始めることができるといえます。
Q1: 3歳で受け口です。いつから小児矯正を考えればよいですか?
小さいうちから受け口の場合、そのまま放っておくと上下のあごのバランスが崩れ、お顔立ちにも影響が出てくる可能性があります。また、永久歯になってもそのまま受け口になってしまう場合が少なくありません。すぐに矯正治療が必要か見極めるためには一度歯科を受診し、定期的にチェックすることが必要です。
Q2:小児矯正は痛みはありますか?
小児矯正治療中は装置を入れることで初めは違和感はあります。
痛みに関しては個人差もありますが、装着した日や調整等に治療ごとに2~3日軽い痛みがあることがありますが、小児期のお子さまは違和感や痛みが軽度のことが多く、全く痛くない方も多くいらっしゃいます。
Q3:永久歯を抜きたくないのですが、小児矯正はできますか?
あごの成長を促進させて永久歯が生えるスペースの確保する治療の場合、ほとんどのケースで永久歯を抜くことはしません。ただ、歯列不正が非常に重篤な場合、または永久歯が極端に大きすぎる場合は永久歯を抜歯することもありますが、小児から始める小児矯正の目標は「永久歯を抜かない」ことが第一目標です。